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好きすぎて言葉にならない ~キャッチコピーづくりの壁~

大好きな人のこと。
なんで好きなの?と聞かれたら
えっとぉ
優しいしぃ~
頼りいなるしぃ~
趣味が合うしぃ~
話しを聞いてくれるしぃ~
大切にしてくれるしぃ~
と、言いながら、いやいや、そんな言葉で語れない、どんな言葉でも伝えられないこの想い。。。
となりませんか。
その魅力を語ろうとしたら、意外に、難しい。

伝わってる?
いや、ほんと素敵なんだよ。

こんなことが、ブランディングでも頻繁におこります。
ブランドオーナーの方々の想いは、本当に強く、深く、商品やサービスを愛していて、自信があって。
だから、どんな言葉でも語り尽くせぬほどのこの想い。。。

でも。
多くの人に伝えるためには、やはり、短い言葉やキャッチコピーに置き換える作業が必要なんです。
でも、語り尽くせぬことを一言にって、いったいどうすればよいのでしょう。

STEP1 シーンを切り取る

さて、大好きな人との時間。
あ~この人でよかったなぁ。
この時間が至福なんだよなぁ。
って思う時間って、どんな時でしょうか。

私が思い起こすのは、こんなシーン。
ヤケドをした腕に包帯を巻くときに、そっと手を添えてくれた時。

ちょと手伝ってよ~
そんなことは一言も言ってない。
じっと見てて、そっと押さえてくれた。
それだけです。
それだけで、じわっと涙がでるほど嬉しかった。(え?実話なの!?)

そうすると、私にとって大切な人をひとこと語る時

そっとお手当してくれる手のぬくもり

と言えるかもしれまん。
この一文で、相手を想う気持ちや、優しい表情や、あたたかい手、そして二人の関係性など、背景を含めてイメージできますね。
そして、お手当は、きっと身体の傷だけでなく、心の傷も含まれるんだろうなということも。

 

このように、一番心を強く動くシーンを切り取る
というのは、ブランディングにおいても有効です。
お客様との繋がりの場面で
スタッフが生き生きと働く場面で
丹精込めてものづくりをしている場面で

そのシーンをお客様と共有するのです。
私たちは、どのような想いなのか。
それを見た、知ったお客様は、どう思われるか。。。
それを言葉におとしてみる。

ひとつの場面に、実は全てが集約されている。
そんなこともあると思うのです。
まずは、提供する私たち視点でよいので、シーンを切り取ってみましょう
そして、そこにあるものを言葉にしてみるのです。

STEP2 顧客のライフスタイルから考える

マーケティングの定義が変わった


マーケティングは、作り手側から、顧客側へ主導権が移ってきました。

お客様は、居ながらにして、情報にアクセスし、比較し、吟味し、選ぶことができるようになったからです。

近代マーケティングの父”と称されるフィリップ・コトラーのマーケティングの定義はこうでした。

標的市場を選択し、優れた価値の創造、伝達、提供を通じて、顧客を獲得、維持、育成する技術である

それは、最新の本では、コトラーの定義は、こう変わっています。

顧客が求める価値を創造し、強固な顧客リレーションシップを築き、その見返りとして顧客から価値を得るプロセス

引用)コトラーのマーケティング入門 フィリップ・コトラー  ゲイリー・アームストロング  マーク・オリバー・オプレスニク 丸善出版

変わりましたね。。。。
主導権は、すっかりお客様にあります。

顧客にとっての価値を創造すること
強い関係性を築き続けること

でも。。。。
顧客にとっての価値
どうやって創っていけばよいのでしょう。

創造のための想像力

クリエイティブな能力。
というと、何か絵がかけたり、音楽がつくれたり、デザインができたり、何か芸術的なセンスをイメージされるかもしれません。
でも、ブランディングにおいてのクリエイティブで、一番大切なのは、想像力。
想像?
妄想?
するチカラです。

お客様のライフスタイルや、日々の行動、そして、そこでの想い。。。
それを愛情を持って、イメージできるかというのは大切なことですね。
私たちのブランディングのゼミでは、朝、起きた瞬間から、ぐるっと一日を、ありありと想像するワークをおこないます。
そうすると、

あれ?ここは、それほどこだわりがないかも。
そこで、そんなに時間とってるのね。
きっと、こんな手助けが欲しいと思ってるよね~

と、見えてくるものがあります。
そのお客様の日々に、自分たちの商品、サービスが、どのようにお役にたつか。
それを提供することで、どのような笑顔に会えるか。

この想像力こそ、ブランディング

と言えそうです。
想像したお客様のニーズに、商品、サービスが提供できることを背景を考えながら言葉にしたいですね。

STEP3 本質的な価値と影響を考える

あなたの商品、サービスが提供している物は何でしょうか。

それが、食品であったり、化粧品であったり、パソコンであったり、本であったり、商品そのもの。
それが、エステティックであったり、コーチングであったり、何かのスクールだったり、サービスそのもの。

それが、お客様にとっての「価値」であることには間違いありません。
でも、お客様が得ているもの、得たいものは、それだけでしょうか。

新しいお洋服を1枚買う時。
自分がどうすれば素敵に見えるかワクワク考える時間があったり、
色々試着する楽しさであったり、
似合うお洋服を身に着けたときに得られる「自信」であったり
その自信からくる「行動力」であったり。
さらに、「自信」と「行動力」から、何か新しい出会いや、次のステップに繋がるかもしれません!

そう考えると、商品や、サービスが創り出す「価値」というのは、お客様にそれを手渡すところから始まる物語と言えそうです。

そこに生まれる感情や、行動、何らかの変化。
そこに、商品やサービスの「本質的価値」があるのですね。

STEP4 キャッチコピー~本質的価値を一言に落とし込もう~

そして、コンセプトづくり。
「本質的価値」を一言に落とし込んでいきましょう。
企業の例を見てみましょう。

【マツダ株式会社】
ブランドエッセンス「走る歓び」
マツダのブランドエッセンスは「走る歓び」です。
私たちマツダがお届けする「走る歓び」とは、単にクルマの走行性能だけではありません。

マツダを選ぶことが、自信と誇りにつながる。マツダに乗るたびに、新たな挑戦へと向かう活力が生まれる。
クルマだけでなく、マツダに触れる全ての場面が、動くことへの感動を呼び起こし、心がときめく。
これら全てが、マツダがお届けしたい「走る歓び」なのです。

キャッチコピー
Be a driver
それぞれの道を、それぞれの人生を、応援したい。
すべての人に、Be a driver.を。

【株式会社資生堂】
ビューティーで人々を幸せにする。その思いを商品へ。
私たちは1872年の創業以来、アートとサイエンスを融合し、その時代の美を彩ってきました。
今改めて「美」を通じて、人々が幸せになる社会を実現したい。私たちはそう強く思っています。
その実現のために、化粧品の中味、使い心地、すべてに力を注ぐ姿勢は創業以来変わらず、現在でも資生堂のブランド全体に生きています。

資生堂150周年スペシャルサイトコピー
美しさとは、人のしあわせを願うこと。
私は、一番好きな私をめざす。

いかがでしょうか。
商品やサービスそのものよりも、そこから得られる体験や、感情、そして、商品を手にしたときの小さな宣言など。。。
本質的な価値は、形のないものなのだなと感じますよね。

さて、私たちの商品、サービスの本質的価値は何でしょう。
それをいつも心にとめて、言葉にして、発信することが大切ですね。
ぜひ、STEP1からSTEP4まで試してみてくださいね。

そういえば。。。
火傷にそっと手を添えてくれた人にも、しっかり「本質的価値」を感じていることを伝えればよかったと。
それは、一緒にいない時でさえ感じるその人の存在そのものであることを。
目に見えないものを言葉にするのは、ブランディングでも、人間関係でも、とても大切なことですね。

 

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